先日、職員向けに「多様な保育ニーズ」をテーマにした研修と意見交換の時間を持ちました。
厚生労働省が令和3年にまとめた資料を読みながら、「書いてあること」と「現場で起きていること」を行き来しつつ、今の保育のあり方について考える研修です。
まず多く出た声は、
「当時から言われていることが、今もほとんど変わっていない気がする」というものでした。
一時保育は、就労している家庭だけでなく、産前産後や家庭の事情、リフレッシュ、孤立しがちな子育てを支えるためにも必要とされています。
でも実際には、予約が取りづらかったり、事前準備が多かったり、「いざ使いたい時に使えない」という声もまだ多くあります。
現場で働いていると、月極で通っている子どもと、その日初めて来る子どもが同じ空間で過ごすことの難しさを日々感じます。
慣れるまでに時間が必要な子、泣いてしまう子、触れられること自体が不安な子。
その一方で、毎日通っている子どもたちの生活リズムや安心も守らなければいけません。
どちらが大事、という話ではなく、
両方を大切にしようとすると、どうしても人手や経験、連携が必要になる
そんな当たり前のことを、改めて言葉にする時間になりました。
また、医療的ケアが必要な子ども、発達に配慮が必要な子ども、外国籍の子どもなど、多様な背景をもつ家庭についても話題になりました。
「受け入れたい」という気持ちは多くの職員が持っています。
同時に、知識や経験、人員体制が整っていなければ、預ける側も預かる側も苦しくなってしまう、という現実的な声もたくさん出ました。
印象的だったのは、「一時保育は子どものための場所であると同時に、保護者のための場所でもある」という意見です。
預けることに罪悪感を持っている親御さん、
「すみません」と言いながら子どもを預ける姿、
預けられる場所があったことで、やっと息ができたという体験談。
一時保育は、何か特別な家庭のためだけのものではなく、
誰にとっても「頼っていい場所」であるはずなのだと、改めて感じさせられました。
すべてのニーズにすぐ応えられるわけではありません。
できないことも、正直まだまだたくさんあります。
それでも、「〇〇だから無理」で終わらせるのではなく、
「〇〇だから、どうしたら少し近づけるか」を考え続けること。
それが、私たちが現場でできることなのだと思います。
今回の研修は、答えを出すための時間というより、
「ちゃんと立ち止まって考える」ための時間でした。
これからも、現場の声を大切にしながら、少しずつ、できることを積み重ねていきたいと思います。













虐待防止研修を通して、私たちがあらためて考えたこと
